この星を懸けたニートの戦い

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「四月は君の嘘」を全巻読んだ感想(※若干のネタバレあり)

四月は君の嘘」は2011年から連載が始まり、2015年で完結した。全11巻。
5年位前に流行った漫画の感想を今更書いても需要があるのかはわからないのが、素晴らしい作品なので書かずにはいられない。
書きたいことは、流行ろうが廃れようが書いていくぜ!

 
この漫画の主人公は、中学3年生の天才ピアニスト、有馬公生。幼少の頃より母親から、体罰も厭わない厳しい指導を受け、数々のコンクールで優勝を果たしてきた。

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しかし、彼の演奏には全く感情がこもっていない。コンクールで優勝するためだけに、
ひたすら正確かつ厳格に弾くこと練習のみを続けてきたからだ。よって、周囲からは
「ヒューマンメトロノーム」、「母親の操り人形」「機械仕掛け」「コンクールだけのピアニスト」などと揶揄されていた。

 

11歳の頃、公生はとあるコンサートで母親へのサプライズプレゼントの意味を込め、自分らしい演奏をすることを決意した。
自分の成長や、「操り人形として自分」ではなく「有馬公生」という一人のピアニストの姿を母親に見てもらいたっかたのである。

 

これまで練習してきたことを無視し、感情いっぱいに自分が弾きたいように思い切り演奏した。その演奏は聴衆の心を強く打ち、拍手喝采を浴びた。
しかし、母親は息子が自分勝手な演奏をしたことに怒り、殴りつけてしまう(なんつー親だ)。公生はただ、自分自身を見てもらい、母親に喜んでほしかっただけである。
次第に喧嘩に発展してしまい、公生は母親に「お前なんか死んじゃえばいいんだ」という言葉を浴びせてしまう。

 

そしてその直後、元々病弱だった母親は亡くなってしまう。
このことがきっかけで公生は心に深い傷を負い、演奏中に自分の弾くピアノの音が聞こえなくなるという後遺症が残ってしまった。それからピアノを弾かなくなってしまう。


それから3年後の14歳の時、公生は幼馴染の澤部椿(公生のことが好き)の紹介で、同じ学年の宮園かをりという少女と出会う。この少女こそ、本作のヒロイン。

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彼女は天分の才能を持つヴァイオリニストだが、コンクールの受賞歴はない。
しかし、その演奏は人の心を惹きつける不思議な魅力で溢れている。
彼女は公生とは対照的で、楽譜の支持を無視して曲を解釈し、自分の思うままに自由に演奏する。それが人に感動を与えるのだから、圧倒的なカリスマの持ち主と言える。
性格は明るく元気で、気が強いように振舞っているが、実際は寂しがり屋で、とある大きな不安と恐怖に負けないために無理をしている。

 

彼女は今度ヴァイオリンのコンクールを受けることになっており、
そのピアノ伴奏を公生に頼むという話になった。


ただ、公生は先述の通りピアノを弾けない。かをりから伴奏を頼まれても断り続けた。しかし、かをりはどうしても「今」、公生と一緒に演奏しなければならない事情がある。それは彼女の長年の夢だったからだけではなく、実はかおりは不治の病にかかっており、先が長くないからだ。
もしかしたら、このコンクールが彼と演奏する最後のチャンスかもしれない。それほど既に病は進行していた。

 

だけど公生に病気のことは言えないし、言いたくない。
そこで、公生のことを「ピアノから逃げているだけだ」とか、「弾けないんじゃなくて弾かないだけだ」と焚き付けるが、それでも公生は動かない。
いい加減にしろよこーせー。
最終的に、本当は一人で舞台に立つのが怖いということを打ち明け、一緒に演奏することで勇気を与えてほしいと泣きながら素直にお願いする(正確に言えば、好きな人に背中を押してもらいたく、それができるのは公生しかいない。しかし、この場では公生に対する好意は伝えておらず単に勇気をくださいと頼んでいるだけである)。

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流石に女の涙を見せられたからには立ち上がらずにはいられない。ようやく公生は重い腰を上げてピアノを弾く決心をする。

ただ、すでにコンクールは目前に迫っていたため、一度も合わせて練習することなく本番に臨むことになった。
よって、本番中様々なアクシデントがあり、コンクールの結果は散々だった。
しかし、二人の演奏は聴衆に大きな感動を与え、演奏後にこれまでにない大きな拍手と称賛の声をもらうことが出来た。
この感動がきっかけで、公生は少しずつピアノに向き合うようになり、また、徐々にかをりに好意を寄せるようになる。
しかし、かをりの病気はますます進行し、とうとう公生にも隠し切れなくなる。
かをりの病気のことを知った公生は大きなショックを受け、再びウジウジし始める。それでも、最後に自分を変えてくれたかをりのためにピアノを弾く決心をする。
そして・・・。

 

 

 

こんな感じのストーリーです。端的に言っちゃうとけっこうありがちというか、ベタな話だ。よくあるお涙頂戴の展開ともいえる。
「あ~これ完璧に泣かせにきてるね。もう作者の魂胆見え見えだよ」
と思うことが何度もあった。

 


まあ、でもめっちゃ泣いたけどね

 

 


こうやって素直に感動して泣いてしまうのが「四月は君の嘘」という漫画のすごいところだ。本当に、何度泣いたかわからない。アニメも見たが、アニメでも何度も泣いてしまう始末だ。大ブームになるのも頷ける。
この漫画はそんなに練られたストーリーではないが、登場人物一人一人の心情表現が非常に上手い。
演奏シーンなど鳥肌ものだ。実際に音が聞こえないのに臨場感にあふれ、演奏者の気迫が伝わってくる。本当のに目の前に有馬公生というピアニストがいて、彼の音楽の素晴らしさを伝えようとする熱意を感じ取ることができる。
そして、作者が心から音楽を愛していることも。

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クラシック音楽に詳しくなくても、全く問題なく読める。
むしろ、クラシックに詳しくない人に読んでほしい。

 

四月は君の嘘」は、素直に感情移入出来て素直に泣くことができる、素晴らしい漫画といえる。泣ける漫画が読みたいという人に打って付けだろう。

 

 

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