何でもいいから爪痕を残したい

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「苦労」には一銭の価値もない。「効率化」を目指すべき

移転しました。

日本人は「苦労」や「努力」が大好きで、「苦労人」は尊敬を集める風潮がある。

 

例えば、ここにAさんという大実業家がいたとする。
彼は幼いころから貧乏で、食べる物にも着る物にも困るという生活を送っていた。
しかし、それでも夜遅くまで必死に勉強し、一流の大学に合格することが出来た。それから会社を起ち上げ、世のため人のためによく働いた。しかし、Aさんの会社は経営状況が悪化し、多額の借金を背負うようになった。それでもAさんは決して挫けることなく、懸命に知恵を振り絞り、行動に移してきた。そしてとうとう会社は最悪の状況を抜け出して再び軌道に乗り始め、ついには日本を代表する大企業にまで成長した。これまで育ててくれた両親にも楽をさせてあげられるようになり、その他にもたくさんのお世話になった人にも恩返しをすることができるようになった。
そして最期はたくさんの人に看取られ感謝されながら、その壮絶な人生に幕を閉じた。

 

ちゃんちゃん。 

 

こういった話は美談的に語られ、学校でAさんは目指すべき理想像として教えられ(洗脳され、と言ってもいいかもしれない)教科書に顔写真付きで載っちゃったりする。
教師もやたらと子供たちに「Aさんのような立派な大人になりましょう!」と熱弁する。

 

確かにAさんのような人物は素晴らしい。そこには批判の余地もないし、批判するつもりもない。ただ中には勘違いして、苦労さえしていればいいと思っているバカがいる。

 

いや、こういう人は本当に多いよ。

 

大した成果は出していないけど、とりあえず苦労しておけばそこまで責められないだろうという思考。そしてもっと最悪なことは、そういった考えが褒められるべき姿勢として歓迎している業界があること。だから、なんとなく雰囲気で残業してしまい、それがブラック企業の根絶を邪魔している。
僕の母も「苦労」が大好きだ。というより、効率よく稼いでいる人間を「悪」と認識している不思議な人種といえる。僕の母のような人間は、株やFX、アフィリエイトYouTubeで稼いでいる人間を毛嫌いする。最近流行りの仮想通貨なんぞ、ビジネスですらなく、ただの得体の知れない詐欺としか思っていないだろう。口でははっきりそう言わないし、指摘したとしても絶対に否定するだろうけどね。
「苦労」が好きというよりは、変化を受け入れらないだけかもしれないが。

 

しかし、今や別におかしな「苦労」しなくても効率よく稼ぐことができる時代だ。
仮想通貨などその最たる例だろう。僕は貧乏で、余剰資金がないから出来ないが(余剰資金ない人は絶対手を出しちゃだめだよ!)。
また、アフィリエイトで月100万稼いでいる人なんてゴロゴロいる。もちろん、「効率が良い」だけで、決して「楽」ではない。ヒカキンなんて、毎日3本以上の動画をコンスタントに上げてるし。
だからといって、無駄な苦労は全く必要ない。誤解しないでほしいが、僕はAさんのような人間を「無駄な苦労をしながらも成功した偉人」と捉えているわけではない。Aさんのような人物は尊敬している。

 

 そうではなく、苦労を美徳と勘違いし、無意味な残業や休日出勤をして自分に酔っているバカが嫌いなだけだ。

 

「ふぅ~・・・全然休む暇がねえや」
(鏡で自分のろくでもない顔を見ながら)「俺ってちょっと働き過ぎかなぁ・・・」

 

とかため息をつきつつも、実は酔っちゃったりしているんだよ。
そういうやつは自分がバカなことに気付かず、効率よく稼いでいる人を攻撃する。さらに、自分が嫉妬していることにすら気付いていない。

こういう「苦労バカ」が日本に多い理由はよくわからない。教育現場で、あまりにAさんのような人物を神格化し、人間のあるべき姿として教えていることが原因の一つなのだろうか?

 

教えてエロい人!

 

一銭にもならない「苦労」なんかしてないで、もっと柔軟にいろんなことに取り組めばいいと思うのだが、そんなに難しいことなんだろうか・・・。