何でもいいから爪痕を残したい

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相手の話を最後まで聞かない人間を信用してはならない

移転しました。

いるよね、話を聞かない人。体感だけど、男性に多い気がする。
こちらの話が言い終わらないうちに自分の言葉を被せてきて、相手の話なんて実はこれっぽちも聞いていない。

 そのくせ、やたらと誰かの相談に乗りたがる。

 「いつでも俺を頼りにしてよ」とか寒いセリフを吐きつつ、いざ頼りにしてもこちらの話を全く聞かない。一応、聞いている「フリ」はしているけど、救いようのない人間である。このタイプの人間はただ自分がしゃべりたいだけで、相手には全く興味がない。

 
人とコミュニケーションを取る際は、相手が話しているときは意識のベクトルを相手に向けることが基本だ。仕事の話でも悩み相談でも、他愛のない世間話でも同様だ。
そして、相手の話を聞くと同時に、相手の言葉の裏に隠された感情を読み取ることも意識しなければならない。ちなみに、アスペルガー症候群の人は、この「言葉の裏の感情を読み取る力」が絶望的に欠如している。

 

例えば悩み相談だったら、相手の話を聞くと同時に相手が実は何を求めているかを探る努力が必要だ。単に話を聞いてほしいだけなのか、具体的な解決策を一緒に考えてほしいのか、その両方か。
なぜなら、悩みを持っている人は自分が本当は何に悩んでいるのか、自分が話を聞いてもらうことによってどうなりたいのか、本人自身がわかっていないことが多々ある
悩みとはそういうものだ。だから悩みは一人で解決することが少なく、人に聞いてもらう必要がある。
そのため聞き手は、注意深く相手の話に耳を傾けつつ、時には質問を挟みながら相談者と一緒に悩みの正体を明らかにしていかなければならない。相手に対する興味と思いやりがあれば、センスのある質問もできるだろう。地頭の良さは関係ない。
悩み相談において、相談者と聞き手で話をしている時間は7:3、あるいは8:2くらいの割合になるのが理想的だ。


そうして悩みの正体がわかっただけでも、相談者はすっきりする場合がある。
「私はこんなことで悩んでいたのか」と、胸につかえていたものが取れた気分になる。
その上で、具体的な解決策も考えてあげればいい。もしかしたら、正体がはっきりした時点で、相談者自身が解決策を見出している可能性だってある。


しかし、話を聞かない奴は、手前勝手の解決策を押し付ける。
興味のベクトルが常に自分に向いているため、相手の悩みの内容はどうでもよく、「悩み相談を乗ってあげている自分」に酔っているだけである。
終いには、大した人生を歩んでいないくせに教訓めいたものを得意げに語りだし、ノミのクソほどの価値のない話を延々と聞かさせる。
それで、相談者の悩みが解決できたと思い込んでいるのだから、全く都合の良い脳ミソを持っている。こいつはただ、てめえのろくでもない武勇伝を聞かせたいだけだ。キャバクラに行けばいいものの、そのお金もないから自分の部下や悩んでいる人をターゲットにして、隙あらば聞きたくもない自分語りを始める。聞かされる方は、もはや被害者である。誤解と偏見を恐れずに言えば、このタイプは飲食店の店長に多い(無論、客観的なデータはない)。


こういう人からは距離を置くべきである。下手すると自分の貴重な時間を大量に奪われることになる。なにより、面白くもない話を聞かされるだけストレスだ。


また、聞く力を身に付けるには、以下の本が参考になる。

続 聞き出す力
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