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社会不適合者=「天才」説 非リア充には逆転のチャンスがある

移転しました。

空気が読めない、周囲とうまく合わせられない、友達が少ない、いじめを受けていた、
不登校だった、面接で落ちまくるなどの特徴がある人は、ただの変人かとんでもない天才か、どちらかである可能性が高い。

 

いわゆる「天才」と言われてきた人や、偉大な業績を残してきた人の性格を分析すると、上記のような特徴を持っているケースが非常に多い(もちろん、例外はいくらでもある)。日本国内でいえば、弘法大師空海)、織田信長本田宗一郎手塚治虫などが代表的だ。彼らは性格も業績も全く違うが、周囲から反感を買いやすく、どこか「浮いた」存在であるという共通点がある。


僕の尊敬するベートーヴェンなどまさにこういった種類の天才の典型だ。
周知の通り、彼は類まれな才能を持つ偉大な芸術家だが、人格面での問題があまりに多かった。


・不器用で対人スキルが著しく低く、恋多き男性だったがすべて実らず、生涯独身

・癇癪持ちで、メイドが作る料理が不味いと、背中に生卵を投げつけた

・コーヒーは必ず60粒ぴったり数えてから淹れないと気が済まない

・晩年はボロボロの服を着ており、警察に浮浪者と間違えられ連行される

・部屋はごみ屋敷のように汚いのに、手だけは時間をかけて執拗に洗う

・気分が良いときはものすごく人に優しくするが、一度気分を害すると周囲に激しく当たり散らす。

・彼の肖像画は不機嫌な顔をしているが、これはメイドが朝食で作ったマカロニチーズがまずかったためと言われている。マカロニチーズは彼の好物だっただけに、不味かったショックを一日中引きずっていたため、肖像画のモデルになっているときも終始不機嫌だったらしい。(どんだけだよ)

 

逸話は他にもまだたくさんある。

このように、ベートーヴェンから音楽を取り上げてしまったら、彼はただの「変人」である。彼が偉大な業績を残したからこそ、こういった一面を取り上げても「天才特有の気難しさ」で済まされるが、現代の日本で生まれていたら、きっと就職活動もうまくいかず、彼女もできず、ただのニートになってしまっていたかもしれない。

 

数年前からADHD発達障害)やアスペルガーという言葉がネットでも流行りはじめ、空気が読めない人やちょっと頭のおかしいと感じる人を、安易にこの二つのうちどちらかで呼ぶようになった。(ADHDアスペルガー症候群には厳密な違いがあるのだが、本記事ではその話は取り上げない。)

 

 

天才と発達障害の特徴は一致することが多く、発達障害=天才ともいえる。
もちろん、天才には色々なタイプがあるので、彼ら全員が人格面で問題や障害を抱えているわけではない。
こんなこと言うまでもないと思うが、誤解してほしくないので念のため。


発達障害(ここでは便宜上、ADHDアスペルガーを分けずに「発達障害」と一括りにする)の人は、ベートーヴェンのように周囲と上手く馴染めず、コミュニケーション能力が低いという特徴を持っていることがある。
そのため周囲との衝突が絶えず、友達や彼女を作るにも一苦労する。
しかし、ある特定の分野においては驚異的な集中力を発揮する。ピカソは学業はまったくダメだったが、幼少の頃から一日中絵を描き続けていた。
自分の好きなことに対しては異常なこだわりがあるため、独自の道を切り開いたり前人未到の偉業を成し遂げたりすることがある。


要するに僕が言いたいのは、面接で落ちまくって就職先が決まらない、働くのが嫌で一日中ネットサーフィンをしている、恋人はおろか友達が一人もいないといったロクデナシは、実は先天的な才能があって、特定の分野で大成する可能性が高いということだ。
論理の飛躍かもしれないが、こういった社会不適合者は発達障害であることが多く、そして発達障害には天才が多いから、という理由だ。

 

彼らは周囲の人間や社会に器用に合わせられないと悩んでいるかもしれないが、僕から言わせてもらえば、それこそ立派な才能だ。
発想を逆転すべきで、社会に合わせられないから、自分だけの道を切り開くという選択肢が生まれる。
逆に中途半端に器用で対人スキルが高いと、無難でパッとしない人生しか歩めない。
器用に生きてる奴なんて、中身のない薄っぺらな奴ばっかだよ。
人に取り入るのがうまいだけで大して努力をしていないし、人生の苦労がないから言葉に重みがない。もちろん、大成することもない。

 

だから、自分の気難しさを「社会とうまく折り合いをつけることができない」とマイナスに捉えるのではなく、「自分だけの人生を歩むチャンスが与えられている」と考えるべきだ。

 

こういうバカみたいなプラス思考ができると、案外、人生が開けたりする。


繰り返し言うが、世間からはゴミクズ扱いされ、器用に生きることができない社会不適合者(非リア充)こそ、チャンスは広がっており、偉大な功績を残す可能性が高い。
僕はそう信じている。
自宅に一日中引きこもって燻っているニート達よ、今こそ立ち上がるんだ。

 

ただ、人生を逆転させるには環境やこれまでの習慣を変える努力も必要だ。
そうしないと、ただの「変人」で終わってしまう。
次回の記事では、その具体的な方法を紹介しようと思う。

 

ちなみに天才について書いた本では、以下の本が面白い。
ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹が、「弘法大師」、「石川啄木」、「ゴーゴリ」、「ニュートン」という4人の天才を取り上げて紹介している。
それぞれの人物像や、天才を天才たらしめている要因を独自の視点で論じられており、なるほどと思うことが多くて面白い。

天才の世界 (知恵の森文庫 t ゆ 1-1)
湯川 秀樹
光文社 (2008-12-09)
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