何でもいいから爪痕を残したい

主に本や漫画のレビュー、あとは雑記です

ボクサーブリーフを最初に考えた人は神

移転しました。

男性のみなさん。

パンツはブリーフ派ですか?

それともトランクス派?ボクサーブリーフ派?

 

僕はボクサーブリーフ一択です。

このボクサーブリーフを考えた人はおそらく神か、そうでなければ神の使いでしょう。

それくらい僕はボクサーブリーフを愛用し、感謝しています。

 

話は高校時代にさかのぼる。

 

僕がボクサーブリーフの存在を知り、これを着用するようになったのは高校2年生の頃

だった。

それまでは、ずっとブリーフパンツはいていた。

中高生ってまだまだ子供だからさ、ブリーフパンツってだけでからかうよね。

だから、だいたいみんな小学校高学年から中学生になるくらいにブリーフからトランクスに切り替えていた。

僕もブリーフが恥ずかしいと感じるようになり、トランクスデビューしようとしたんだ

けど、うまくいかなかった。

 

トランクスを初めてはいた時のあの不快感は今でも忘れんよ。

 

 

やたらスースーして、アレがブランブランして気になって気になって仕方がない。

あの、ブリーフのように包み込んでくれるような安心感がない。

 

あまりにブランブランするから、全力で走ると自分の膝で玉を蹴ってしまうんじゃない

かという、謎の不安に襲われる。

もちろん、人体の構造上そんなことは絶対にありえないことは理屈ではわかっていたけ

ど、どうしてもブリーフをはいていないと安心して走ることができない。

(中学生当時、ぼくはやたら走るのが好きだった。駅伝で一区を担当したくらいだ。

ちょい自慢です。本当にすいません)

 

そういうわけだから、トランクスは断念した。

当然、ブリーフだと馬鹿にされるので中学卒業まで必死に隠し通した。

 

しかし、無事に中学を卒業したものの高校で問題が生じる。

それは、「部室」という存在だ。

僕の出身中学は部室がなかった。男子は主に教室かトイレで着替えることになってい

た。僕はブリーフであることを隠すため、だいたい制服の下に体操着をあらかじめ着用

しておくか、トイレで着替えるようにしていた。

 

高校ではバトミントン部に入り、そこで初めて部室というものの存在を知った。

部室の第一印象は、くさい

もうひたすらくさい。汗くさい。男くさい。

女子の部室もこんな臭うの?

当然、入ったことないからわからないけど、当時はいい香りがするんだろうなあ、

という童貞特有の妄想をしてました。

実際どうなんでしょうね。

 

まあその話は置いといて、部活の前後はこの部室で着替えをすまさなければならない。

毎回わざわざトイレで着替えてたら、絶対に怪しまれる。

そんなやついないし、みんな部室で堂々と着替えているからだ。

 

ど、どうする・・・!?

俺よ、どうするんだ!?

 

このころの僕はまだボクサーブリーフの存在を知らない。

ただのブリーフをはいていた。

トランクスは相変わらずスースーして落ち着かない。

もういっそのことカミングアウトするか!?

 

「いや~俺ってブリーフ派なんだよ!トランクスはどうも肌に合わなくてさ」

こんな感じで。

 

でも僕は高校時代、そういうキャラではなかった。

スクールカーストでいえば最底辺から2番目くらいに位置していた。

どちらかといえば暗く、友達も少なかった。

明るいノリで「俺はブリーフなんだぜ!」なんていえるキャラじゃない。

 

では、どうするか。

僕は「迷案」を思いつく。

 

ブリーフの上にトランクスをはくのである

これならブリーフのままでいられるし、サイズ的にもブリーフは完全に隠れるので発覚

の恐れもない。

当時の僕は「名案」だと思っていた。

 

こうして、しばらくはパンツの重ね着という全く新しいスタイルで高校に通っていた。

何不自由なく生活を送っていたが、2年生の時に体に異変が生じる。

 

それは、頻尿である。

 

僕は高校生にして、なぜか頻尿になってしまったのである。

毎回の休み時間に必ずトイレに行きたくなる。

次第にひどくなり、休み時間に用を足し、授業の開始ベルが鳴った瞬間には尿意を感じ

るようになってしまった。

授業中はずっと我慢していた。

トイレ行っても3分後にはまたすぐに行きたくなるんだから、困り果てた。

生活に支障が出ているので、専門の病院で診察を受けることにした。

 

 

しかし、ここで最大の問題が発生する。

そう、パンツのことだ。

頻尿の専門科は、泌尿器科だ。

当然、診察の際にアレを見せることになる。

 

おわかりいただけるだろうか。

つまりアレを見せると同時にパンツも見られてしまい、パンツの重ね着がバレてしまう

ということなのだああああああああああああ!!!(テンション上げてみる)

 

もうすっかりパンツの重ね着は定着してしまっている。

ここで再び、僕は決断を迫られることになる。

 

 

ブリーフで病院に行くか、重ね着を貫くか。

 

「君はアホか。

ブリーフでいいだろ。

相手は大人の男性だし、男性のパンツもアレも毎日いやというほど見ている。

今更ブリーフの高校生がいたとしても、なんとも思わないだろ。

てか、重ね着で行った方が何倍も変に思われるぞ。」

 

普通はこう思うことでしょう。今の僕からしても同意見です。

しかし、当時の僕はやたらブリーフであることにコンプレックスを持っていた。

相手が大人でも医者でもブリーフであることを知られたくない。

けど、トランクスははけない。

 

迷った末に、愚かな私は重ね着のまま病院に行くことにした。

ブリーフよりもずっと不審な、パンツの重ね着というスタイルで。

 

 

病院に着き、泌尿器科へ移動する。

周りは老人ばかりだ。

名前が呼ばれ、診察室に入る。

問診を受けた後、おしっこをしてくるように言われた。

残尿があるかどうか調べるためである。

トイレから戻ってきて、診察台にあおむけになった。

超音波を発する専門の機器で残尿の有無を調べるため、いよいよパンツを脱ぐ。

僕は仰向けになりながらパンツを下ろそうとするところを、先生はなんの感情もなしに

見つめている。

 

くそ、なんか医療機器の設定でもして、目を逸らしてる隙に一気に脱ごうと思ったのに・・・・・!!!

 

観念してなるべく重ね着がばれないように2枚一緒に脱いだけど、

まああっさりバレたよね。

 

 

診察を始める前に先生が聞いてくる。

先生「あれ?パンツ2枚はいてるの?」

僕「・・・・・はい」

先生「へー。今の子たちの間で流行ってるの?」

僕「・・・・いえ。寒いので・・・・。」

先生「・・・・・・・。」

 

うん、そりゃ先生も黙るわ。

なんだよ寒いからって。パンツ2枚はいたところでなんも変わんねーよ。

たぶん先生も、なんか聞いちゃいけないようなことを聞いた気がして黙ったんだろう

な。すいません。気を遣わせてしまって。

 

結局、残尿はなく、頻尿の原因は精神的なものであるといわれた。

おしっこのことを気にしすぎるあまりに頻尿になっているのだと。

 

なるべく気にせず、そしてトイレに行きたくなってもなるべく我慢するようにと言われ

た。

そして、肛門にキュッと力を入れる習慣を身に付けると、将来頻尿になりにくくなると

いうありがたいアドバイスもいただき病院を去った。

 

言われた通りなるべく我慢したらすぐに治った。

なんなんだったんだあの頻尿は。

 

大した病気でもないのに、秘密だけを知られてしまった。

非常に損した気分だったことが、苦い記憶として残っている。

 

そんなパンツで悩める僕に、救世主が登場した。

ボクサーブリーフである。

 

最初の出会いはユニクロである。

特に用もなくフラフラ街を散策していたら、偶然見つけたのである。

ボクサーブリーフの売り場コーナーだけちょっと輝いて見えた。

2着で900円くらいだったし、早速買ってみた。

 

こんな素晴らしいモノがこの世に存在するとは思いもしなかった。

ブリーフパンツの包み込むような安心感を維持しつつ、はいていても全く恥ずかしくな

いどころか、はいているとちょっとオシャレみたいな印象を与える。

安心とオシャレの両立という神アイテムだ。

藤原紀香だか誰かが「オシャレは我慢」って言ってた気がするけど、そんなことはな

かった。

それをボクサーブリーフが証明してくれた。

もうこれであの泌尿器科での恥をかくようなこともない。

重ね着も、トイレでこそこそ着替える必要もない。

堂々と人前で着替えることができるんだ!

 

ボクサーブリーフは僕に生きる指針を与えてくれた。

決して大げさな話ではない。

ありがとう。ボクサーブリーフ。これからも僕と一緒に生きてくれ。